

近年、消費者の食品の安全性に対する関心は日々高くなっております。こうした中で私ども食品メーカーは、安全な食品を供給する責務を担っております。
弊社では平成10年に衛生管理を重視した新工場を稼動いたしました。
『衛生管理』というと「清潔できれいな施設設備」というハードばかりに目が向けられがちですが、本来はそれ以上に、考えられる危害の分析を確実に行い、その危害が起こらないように監視することこそが重要になります。
施設設備がどんなに確かなものでも、それを活用できる人でありソフト面の整備が無ければ本当に安全な製品を作る事は出来ません。その点においてISO-HACCPの導入は継続的なシステムとして優れた面が多く、衛生標準作業手順(SSOP)を整備しHACCPシステムを構築し、重要管理点を常にモニタリングすることにより真に安全な商品を提供できるものと確信しております。
平成13年2月には、業界で初めて日本品質保証機構(JQA)によりISO-HACCPの認証を取得いたしました。(平成14年11月、ISO9002:1994からISO9001:2000へ認証移行)
皆様もご承知の通り、そのもの自体に抗菌力がある『わさび』ではありますが「わさびだから大丈夫」という驕った心を取り除き、より安全で安心していただける食品を作り続けることこそが社会における私どもの使命だと考えております。
HACCPとは
Hazard Analysis and Critical Control Pointの略(危害分析と重要管理点)
HACCPの考え方
“品質は工程で作り込む”という考え方にあります。すなわち、品質を検査で保証するのではなく、その品質が作りこまれる工程を管理することによって、品質を保証していこうとするものです。
HACCPの歴史
1960年代にアメリカのNASA航空宇宙局が安全な宇宙食供給の仕組みの開発が始まりです。NASAは欠陥ゼロの食品を求めていました。宇宙飛行士が食中毒にかかっても、飛行船内では対応の取りようがありません。そのため、食品の安全性確保は大変重要な課題として、HACCP概念そのものを生み出しました。
その後、HACCPシステムはアメリカで法制化され、カナダ、EU、オーストラリア、ニュージーランドなど世界中に次々と広がっていきました。
SSOP
Sanitation Standard Operation Procedureの略(衛生標準作業手順)
SSOPの目的
HACCPを効果的に機能させる為にSSOPは必須のプログラムです。「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」といった具体的な内容を文書に取り決め、実施状況の点検、記録を従事者に遵守させることで、HACCPプランは効果的に運用されます。